旧 太極拳よもやま話 未分類

何度も言及する感覚と言う言葉

2014年3月8日

  同じテーマーを何度も話すと実は結構難しいもので、当然のように重なってしまうこともかなり多くなります。でも、人にものを教えている以上、質問があれば何度も答えることが私達の責務であることを思うと、何度も同じ質問をされたら以前よりももっと詳しく説明することの大切さがおそらくすべての教師や師匠にかけてはならないものでありましょう。そして、人間である以上同じことを何度話してもなかなか覚えられない年齢的またはその他の様々な要因があり、一人のよく師は絶えず自分自身の理解度をあげた上で説明に取り掛かるしかありません。
 本日はまた、太極拳用語である「感覚」という言葉を再度説明したいと存じます。何度も説明した通り、中国語の太極拳用語ですが、何故か日本語の感覚と言う言葉にはかなり近いものがあります。勿論、以前の「四方山話」には太極拳用語である「感覚」を一般論として説明しましたが、これを関連し実践的に話すともっと理解し易い説明もあります。例えば、中国武術や日本の伝統武術の分野では弟子が師匠にこのような質問がかなり多いです。「先生、この太極拳の動きは何か意味があるのでしょうか」とか、「なんで、このような動きなのでしょうか」とか、これは本当に中国人の中にも、日本人の中にも数多く経験してきました。では、説明すると殆どの場合は中々理解出来ないものなのですが、それでも、学ぶ立場の方は出来る限り、一つ一つの武術の拳法の意味合いを伺いたいものです。言い方としてはあまり親切ではないと存じますが、初心者であればある程一つひとつの姿勢に含まれている意味や使い方を聴きたくなることが多いです。だが、一つの事実として私は同じ太極拳の型に対する理解が年齢と共に違ってきましたし、太極勁とまったく無縁時代の理解と今日の40年近く太極歴を持つ人間そしての理解もまったく違っています。ならば、一つの太極拳動作に対し私は時々まったく関係ない答えを出してしまい学生の方を困らせてしまうこともかなり多いです。それはおそらく太極拳の先輩の皆様が言っている「太極感覚」と言う言葉の本当に意味になるかもしれないですね。
 かつての呉式太極拳や楊式太極拳の先生クラスの方々が弟子や自分より実力が低い者と推手をする際に、一番大切にしていたことが「感覚」を察知しろとのことです。勿論、何度も申し上げた通り、推手の初心者は自分自身の四病(頂、?患、丢、抗)を把握し手付きは重過ぎず、軽過ぎずにして、丁度いいというちから加減を保つことを要求されます。勿論、早過ぎず、遅れず、自分を捨てて人に従うことも中々難しいことでほぼ、すべての太極拳修練者が苦労してきました。有名な先生達は自分より少しでも突っ込み気味とか手が重いとか・・・、少しでも攻撃の意図を感じた場合はその後輩との推手をすぐに辞めてしまうことが非常に多いです。自分自身に面子をくれないことを立腹する先生もいますが、多くの先生はこのような推手をやろうとしている者は目立った「四病」や重い手付きで「太極感覚」を修練したい気持ちが全然見えないことからのものです。言い換えれば、背中や腰の軟らかさがなくても構わないですが、師の感覚を感じながらその感覚を取得する気持ちが大切であります。これは、推手だけではなく、例えば一番変化の多い太極拳長拳にもかなりの「感覚」的なものが存在していますし、師によっても同じ姿勢に対して必ず同じ答えが出てくるとは限りません。これは、師の修練経験や修練年数、修練内容によってもかなりの相違点が見え隠れします。といことで、この「姿勢」はどういう意味ですかと聞かれると、そのようにして分かりやすく、簡潔に説明出来ることで自分自身が毎日のように「意識の糾明」をしてよりご満足出来る答えが出来るよう務めています。
 そして、自分はまだ偉い先生には程遠いこともあって、そして、「感覚」を探求するか否か、太極拳に対して興味を持たれる方であれば、自分的には基本的にどなたもお付き合いしたいと存じます。勿論、先輩の先生方が嫌いな「四病」や手付きが重い方とも喜んで推手をしています。突っ込まれて飛ばされることも時々ありますが、それでも私は良い「感覚」を保つことを大切にしています。どうしても重いテクニック的技や素早い発勁で柔でもって対応出来ない状態でしたら、素直に自分の「四病」や「太極勁」をチェックしておけば、太極勁修練に対しては決してマイナスと事柄ではないことを堅く信じております。私は面子がいりませんね。

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