旧 太極拳よもやま話

人間(第三章)

2013年11月6日

当「四方山」では基本的に太極拳を纏わる様々な人間模様や人間の本質的な動きを分析するブログでありたい為、人間学的な難しい問題はあまり多く触れたくないです。だが、世界中に太極拳人口が億単位とも言われている今日、太極拳という大集団の中ではきっと様々な複雑な人間関係が存在することは誰でも否定はしないでありましょう。
 現在の地球上ではおよそ45億の人間が住んでいます。中国という国ですが、最近の非正式統計によれば人口は14億を突破してしまったようですね。勿論、世界中で太極拳を修練している人間の中では当然のように中国人が断然トップです。しかし、中国人が何かをやるということになるといつものように色々な不思議なことが起きます。これは自分が中国人であることで幾度とも恥として感じるような場面がありました。中国という国でははっきり申し上げますと証拠が不十分な話しでも歴史として記されたり、同じことの起源についても何通りの説が現れてしまいます。これは巨大国では当たり前に起きてしまう問題だと昨今、欧州の人間学者の皆様がおっしゃっていますが、自分的には国家全体の管理がきちんとなっていなければ小規模な国でもこのような諸問題が起きてしまいそうな気がします。まして多民族である中国だとさらに国家管理が難しくなることは当然ですね。
 話しを太極拳に関わっているすべての人間に戻りますが、現在、太極拳の起源についても実に複数の説がありますね。どれが正しいかどれが正しくないかを議論する前に、複数の起源説があること自体に様々な人間性や人間力を感じませんでしょうか。複数起源についてはモチベーションによって、都合によって簡単に作ってしまえる社会制度が原因になります。そして流派の形成も宣伝や修練人数によって簡単に出来れしまうことがすべて人間力がはたらいていますね。知人が武式太極拳の弟子で彼は多くの同門があまり熱心に修練していないことに腹が立ち、自分一人で新しい流派を作りたいと私達には何回も言っていました。残念ながら流派が出来る前に彼の無謀な練習により膝が壊れ、容儀なく車椅子生活を送っております。
 結果的に中国という国がこのような太極拳の自由化を容認していますね。民間団体として自分たちの宣伝をすれば、国家に対して反動力になっていなければ国は殆ど干渉しません。太極拳の話しだと中国が基本的に認めている流派は陳、楊、呉、武、孫、趙堡の六つでありますが、どうもそれぞれの流派の中も東西南北、甲乙丙と・・・。しかも互いに関係がなく、流派によっては足の引っ張り合いも繰り広がれていますね。そして、他所から見ていますと、同じ流派での太極拳がまるで違う流派にように差が激しいです。当呉式太極拳鑑泉社も自分達が知らない間に「南」という方角を示す名前が付いてしまいました。当派の重鎮馬岳梁師は太極修練を最優先にしていた為、いつも自分達がやるべきことをやりなさいと主張していましたし、「他人を議論する時間があれば太極修練で使いなさい」と馬師は時間を常に大切にしていました。これは時に太極と言う特別な武道では常に穏やかな心境が必要であり、人と争って何とかトップに一を手にすることが修練の足枷になる為、事実上派生流派を容認してしまっていますね。太極拳は他の武道と比べ実に様々な小さい流派が存在しています。国はこれらの事を特に干渉はしませんが、一般的には競技種目を積極的展開しているグループであれば自動的に重視されます。
 これが中国政府や民間太極拳の様々な人間模様です。わたくしは特に何かの結論もいたしません。ただただ、皆様と一緒にこの様々な人間模様をじっくりと見てみることにします。そして、雑談ですが、中国政府は国を転覆するよな行動さえしなければ、「浴室」や「会所」などの形の風俗営業さえ黙認しています。風俗業の衛生管理はなんの規定もないですが、警察が何故か用心棒代を貰って、お店を守っていますね・・・。

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